いい人なのに、なぜ決められなかったのか
「いい人ですね」
そう言われて終わる出会いが、
これまでにいくつもありました。
否定できない。
嫌なところがあったわけでもない。
でも、前に進む決め手が見つからない。
あの感覚だけが、いつも少し残っていました。
婚活パーティーやマッチングの場では、
短い時間で「何か」を決める空気があります。
会話は成立している。
相手も誠実そう。
条件も大きく外れていない。
それでも、
「この人だ」と言えるほどの確信は持てない。
けれど、その迷いを口に出す余地はあまりありませんでした。
多くの場所では、
決められないこと自体が、
どこか悪いことのように扱われます。
慎重すぎるのでは?
贅沢なのでは?
もっと積極的になるべきでは?
そんな言葉が、
自分の中に静かに積もっていきます。
でも、あとから思うのです。
あのとき決められなかったのは、
相手が悪かったからでも、
自分が未熟だったからでもなく、
ただ、
気持ちが追いついていなかっただけなのではないか、と。
人の気持ちは、
スケジュール通りには動きません。
数分の会話で確信が持てる人もいれば、
何度か言葉を交わして、
ようやく輪郭が見えてくる人もいます。
どちらが正しい、という話ではありません。
決められなかった出会いの中にも、
意味はあったと思っています。
安心して話せたこと。
自分が何に違和感を覚えるのかに気づけたこと。
「こういう関係は大切にしたい」と思えたこと。
それらは、
次の出会いに何も残さなかったわけではありません。
Melu Online は、
そうした「決めきれなかった時間」を
否定しない場所でありたいと考えています。
すぐに結論を出さなくてもいい。
比べなくてもいい。
焦らなくてもいい。
言葉が追いつくまで、
そのままでいられる出会いもあっていい。
「いい人だった」
それだけで終わった出会いがあったとしても、
それは失敗ではなく、
途中で立ち止まっただけなのかもしれません。
そう思える余白を、
ここに残しています。